国際歯科学士会
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三大事業年末集会

2006年度年末集会 2006年12月9日開催 (於)東京帝国ホテル「光の間」
2006年度 年末集会総括

 例年に比べ暖冬の中、2006年12月9日(土)に帝国ホテル「光の間」においてICD年末集会が開催された。

 今回の年末集会には、来賓4名、フェロー89名、フェロー同伴者25名、国際留学生7名の総勢125名が参加された。

 当日は12時から14時までは例年通り全国理事会が行われ、15時より西田常任理事の司会のもと、江間会長の挨拶があり、東京大学医科学研究所教授の清野宏先生による特別講演が始まった。今回のテーマは「免疫学のニューワールド−粘膜免疫:基礎から最先端予防医療への展開」と題し、体を守っている免疫システムについての講演であった。特に興味深かったのは次世代ワクチンとして米を経口ワクチンに応用しようとしている事である。米は常温で長期保存が可能な利点を有し、たとえばこれをスギ花粉症の人に緩和米として利用することも夢ではないところまで、開発は進んでいるようであった。

 講演終了後、カクテルパーティーとなり、その後17時よりアトラクションとして、佐藤一美さんのオカリナ、そしてピアノとパーカッションによるライブが催された。今回のライブは、日ごろ聞き慣れた曲から、オリジナル曲まで10曲の演奏がなされ大変心地よいひとときを過ごさせて頂いた。

 その後、懇親会に移り、永海事業運営委員長の司会のもと、丹野副会長の開会の辞に始まり、江間会長の挨拶、そして小板橋事務局長による報告がなされた。報告の中でも、特に大切なことは、平成19年5月19日にICD50周年記念行事が開催されるという予告であり、当日の講演の演者として五木寛之氏が講演されるとのことであった。続いて日吉理事より御来賓の紹介がなされ、西連寺マスターの御発声により乾杯となり、しばしの歓談に移った。宴中頃、国際渉外委員により国際留学生の紹介がなされた。今年は中国より4名、メキシコ、ペルー、イギリス、リビアから各1名の参加であった。そして、なごりおしくも佐藤副会長の閉会の辞により年末集会も無事終了した。

熱心に耳を傾ける歴代マスター
挨拶する江間会長

(事業運営委員 青山 繁 記)

特別講演
2006年度ICD日本部会 年末集会・特別講演

免疫学のニューワールド粘膜免疫
基礎研究から予防・治療戦略へ

東京大学医科学研究所感染免疫部門炎症免疫分野
教授  清野 宏 先生

 過酷な状況下で人の体を守っているのが免疫システムである。そのシステムは細菌、ウィルスなどが引き起こす感染症と戦っている。その為に、人体の免疫機構は二段構えの防御システムで病原微生物の進入に備えている。口腔、鼻腔から始まる腸管や呼吸器などの臓器は、テニスコート1.5面分の粘膜面を形成して、粘膜免疫システムとして働いている。粘膜免疫システムは外界から侵入する抗原に対し、善玉性・悪玉性を識別し、前者とは共生をはかり、後者に対しては積極的に排除を試みる。このバリアを破壊し病原性微生物が体内に侵入してしまったら、からだの中を守る「全身系免疫システム」が作動して感染の成立を阻止しようとする。この二段構えの免疫システムのうち、後者は注射型ワクチンで誘導でき、その実体も免疫学の主流として分子・細胞レベルで解明されてきた。しかし前者の粘膜免疫システムは未知の世界と言っていいほどベールに包まれた部分が多く「免疫の新世界」ともいわれ研究が進んでいる。粘膜から誘導した免疫は、体表面(粘膜面)と体内(全身系)の両者に誘導でき、経口的に食べる、飲む、吸うことによりワクチンの摂取ができる。感染症やアレルギーになど免疫病に有効な次世代のワクチンとしての開発に期待される。

大きなスクリーンによる講演
熱心に講演する清野教授

(小塩  裕 記)

懇親会・フェローレポート

 年末集会で難しい免疫学の講演後、頭の回転を和らげる「オカリナ演奏」が行われた。

 オカリナ奏者は桐朋学園音楽部のフルート科を卒業された才女で美人の佐藤一美さんとキーボード、パーカッション担当の計3名による演奏でした。

 今年も留学生、中国が4名、イギリス、ペルー、リビアなどから1名づつ計7名が参加され楽しそうに聞いて居られました。

 オカリナはオカリナの大小によって高音、低音と使い分けておられて「コンドルは飛んで行く」から始まり「トルコ行進曲」まで4〜5曲を演奏し、アンコールであの文明堂カステラのCMソングでお馴染みの「天国と地獄」でアトラクションは終了。

 恒例のICD年末集会で久しぶりに楽しい一時を懐かしいフェローと共に過ごしました。

拍手喝采のオカリナライブ
オカリナ演奏する佐藤一美さん

(久米攸子 記)

懇親会・新フェローレポート

 2006年12月9日、ICD日本部会年末集会・懇親会が、帝国ホテル「光の間」で開催された。

 懇親会の前には特別講演「免疫学のニューワールド」というテーマで、清野 宏教授に講演をいただき、そのあとカクテルパーティー、そしてアトラクションと続いた。アトラクションは佐藤一美オカリナライブで、1.花祭り、2.コンドルは飛んでいく、3.翼をください、4.この大地に抱かれて、5.花の街、6.ウエストサイドストーリー・メドレー、7.ラッパ吹きの休日、8.踊る子猫、9.トルコ行進曲、天国と地獄(アンコール)等、「癒しのオカリナサウンド」から「元気の出るオカリナ」まで、オカリナライブを堪能した。そのあと、1時間40分程の懇親会となった。

 皆、講演に、ライブに、ご馳走にと充分に満足し、お互いに和やかな雰囲気のうちに話し合いが持たれ、またの再会を約束して、散会となった。

おいしそうな料理が並ぶ
遠藤新フェロー

(遠藤隆一 記)

招待留学生について

 本年度は、中国から昭和大学に留学中の3名と日本大学に留学中の1名、東京医科歯科大学にリビア、ペルー、英国から留学中の3名、合わせて7名の留学生が招待されました。またsupervisorの昭和大学久本教授、上条教授にもお出で頂きました。

 懇親会に先立つ留学生オリエンテーションで、橋本担当理事から中川常任理事、千田国際理事、国際渉外委員会委員の紹介、および本年度作製された小冊子をもとにICDについての説明があり、その後留学生の自己紹介、続いて新保委員長、佐々木副委員長、唐鎌の国際渉外委員によるアンケート調査に基づく留学生へのインタビューが行われ、それらを通して、最後にはお互いのカメラで記念写真を撮りあうなど非常に和やかな雰囲気が生まれました。留学生の皆さんはその雰囲気を保ったまま、特別講演、カクテルパーティー等その後の行事に参加されたようでした。来日されてからの期間が半年から5年までという事で、日本語の習熟度もかなり幅があり、特別講演などご理解いただけるかと心配したのですが、清野教授のご講演はスライドの構成も見事で非常にわかりやすく、有意義な時間を過ごしていただけたようでした。アトラクションでは留学生の方の母国の民謡「コンドルは飛んでゆく」なども演奏され、楽しく時を過ごし懇親会に臨みました。

 懇親会では留学生の母国の言葉で話しかけてくださる方もおり、本当によい雰囲気の中、橋本担当理事の司会で行われた自己紹介では、「日本と母国の間だけでなく世界中の歯科医師の架け橋になりたい」との抱負を述べた方もありました。江間会長からの参加証の授与で会場の雰囲気は最高潮に達しました。母国でのICDの入会方法について、具体的にお尋ねになる留学生もおられ、世界中に友好の輪を広げるという目的の一環を果たせた素晴らしい年末集会となりました。

国際渉外・唐鎌委員と橋本理事
壇上に並ぶゲストフォリナー

(国際渉外委員会 唐鎌 史行 記)

年末集会・全体のスケッチ
受付 熱心に聴講するフェロー諸氏
歓談する留学生達 カクテルパーティー 美味しい料理に会話も弾む
 
各国から集まった留学生  

(写真撮影/広報・編集委員長:鈴木設矢)


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